ボディパーカッションのあゆみ
ボディパーカッションの誕生
子ども達のボディパーカッションが生まれたのは今から10年前です。
当時ボディパーカッションクラブの代表山田俊之氏は小学校教師でした。
彼は小学5年生のとき鼓笛隊で小太鼓を始め、大学時代は音楽クラブでドラムセットを演奏していました。その経験を生かし、音楽の時間に子ども達をいくつかのパートに分けて、体だけを使った合奏を楽しんでいました。
それは音楽授業の自主教材「山ちゃんの楽しいリズムスクール」として確立され、これを発展させるかたちで、手を打ったり足踏みを子ども達向けのりズムアンサンブルが生まれました。その活動のなかで、2分程度の短い曲(「手拍子の花束」)が出来上がりました。 ある日の授業参観の後、保護者に披露したところ大変驚かれたそうです(多分今まで見たことない音楽だったのでしょう)。これがボディパーカッションの誕生です。
その後も小学校の音楽祭や一般のコンサートにアトラクション的に出演し、大きな反響がありました。 平成5年には“ボディパーカッション”を中心にしたコンサートが開かれ、これが翌年のボディパーカッションクラブ結成の基になりました。現在、小学1年から中学1年までの男女40名が参加しています。
このような活動のヒントとなったのは、10年前の国立音楽大学打楽器アンサンブル(岡田知之氏指導)の九州での演奏会です。この中で、余興的に打楽器奏者8名程で、体だけを使った演奏がありました。山田氏は、その演奏会のことが大変印象に残っていたそうです。そして、今回の東京の演奏会の際、その岡田知之先生(現在、洗足学園大学音楽部教授)に「素晴らしい活動をしていますね、これからもどんどん広めていって下さい。」というエ-ルを頂きました。ボディパーカッションクラブとしても、この言葉は大変な励みとなっています。
東京公演
今回、ボディパーカッションクラブの子ども達が久留米から離れ、96年の12月28日に東京都児童会館(渋谷)で 「ザ・ボディパーカッションコンサート」(主催東京都)を行うことができました
演奏会では関係者や聴衆の方々の暖かい拍手に励まされながら、子ども達は伸び伸ぴと演奏することができました。
特に嬉しかったのは子どもから大人まで楽しめるボディパーカッションコンサートを願っていたところ、家族連れの方から「2才のこどもが最後まで踊って見ていました」とか、70才の女性の方から「どの曲も楽しく、子ども達の生き生きした姿が良かった」とアンケートに書いて頂いたことです。
このような温かい声援を多く頂いたことは、子供たちにとっても大変嬉しいことでした。
また、コンサートとは関係ないのですが、東京に着いてすぐに会場へ下見に行った時に大変印象的な出来事がありました。 その日、児童会館前で3人の青年がラジカセに合わせてブレイクダンスの練習をしていました。ボディパーカッョンクラブの子ども達(小2から中1まで計20名)は彼らのパフォーマンスに魅了され、思わず大きな拍手を送っていました。 そのお返しに「ボディパーカッションを演奏しようか?」ということになり、子ども達は自ら「やりたーい!」といって「ダンシングフォールズ=踊る滝」という曲を披露しました。青年たちは「おお、すごい!」と感心して拍手を送ってくれました。 いきなり年齢・ジャンルを越えて、音楽を通した感動のコミュニケーション!! そこには会話はなく、お互いできるものをぶつけあったエールの交歓でした。
広がる交流の輪
今までに、ドイツの音楽学校の生徒達や、サラエボの歌手ヤドランカさん、南アフリカ太鼓グループとの共演など、言葉は通しなくても音楽を一緒に楽しむことを通してコミュニケーションを深めることが出来ました。
また、コンサートや講習会に参加できない方も含め、いろいろな方々へボディパーカッションの素晴らしさを知って頂くため、教則ビデオを作成しました。さらには世界中の人達に伝えるため教則ビデオの英語吹き替え版も作成するなど、ボディパーカッションの普及に力をいれております。
音楽教育とボディーパーカッション
山田氏は現在久留米養護学校の教諭として勤務しており、養護学校の子ども達にもボディパーカッションを楽しんでもらおうと積極的に指導を行っています。
また、聾学校でもボディパーカッションを指導しています。耳の不自由な子ども達も ボディパーカッションならば自分の体をたたくのだから、打つ強さも体で感じるし、相手の動きを見ながら動きをあわせて 合奏できるのではないか、子ども達が自分で音楽を感じ楽しめるではないかと思ったのです。聾学校の子供たちには昨年の11月、 久留米で行った「ボディパーカッションコンサート」で特別出演してもらい、大変感動的なステージとなりました。
現在は、ボディパーカッションを広める活動として小学校、幼稚園、保育園の先生方のワークショップ形式の研修会が中心ですが、意外な方面からの問い合わせも多く寄せられています。「楽しくやれて健康にも良く、血行も良くなる」と老人ホーム、養護福祉施設、病院からリハビリや生涯学習、音楽療法としての問い合わせ、あるいは大学の授業や卒論のテーマ、 また大手企業の福祉関係の研究や資科としての問い合わせもあり、反響の大きさに驚いています。
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ファンタジー賞を頂きました!!